METoA Ginza MITSUBISHI ELECTRIC
Year: 2016
三菱電機が2020年に迎える創立100周年に向け、認知度の向上を図り、一般消費者の企業好感度向上を求め、定期的に内容の変わるイベントスペースを計画した。施設のテーマは「出会う」。アートや文化、そして来場者が三菱電機と出会うことで、様々なコミュニケーションが生まれ、新しい価値が常に発信される場所を目指した。企画立案から始めた今回のプロジェクトは、コンセプトや施設名称、ロゴを含めたVIや館内サイン、オリジナルの館内BGMやオリジナルの販売商品、スタッフ用ユニフォームにオペレーション、さらにはイベントコンテンツなどの監修を行った。この施設に関わるほぼ全ての事柄を、「出会う」というテーマに従い、デザインし決定することにより、イベントなどのソフトから内装デザインというハードまで、非常に密接に繋がった施設となった。
As Mitsubishi Electric company reaches its 100th anniversary in 2020, we aim to improve its image among consumers and general public by providing an event space with temporary exhibits. The theme of the facility is “Encounters”. Our goal is that by encountering the art and culture of Mitsubishi Electric, various kinds of communication are born and give rise to new sense of value and meaning to the company. We started from designing the event space but also developed VI (KAA original product design), a lighted sign with an incorporated logo, BGM (background music), original merchandise, staff uniforms and staff operation. Also, we supervise the content of the events. All these tasks follow the theme “Encounters”, so that the soft and hard services (i.e. events and interior design) create a closely connected, integral facility.
- Program
- カフェ、ショップ、企画展示スペース、コミュニケーションスペース
- Structure
- 総合プロデュース、内装設計、工事監理
- Location
- 東京都 中央区
Case Study
三菱電機は、家庭から宇宙開発まで事業内容は多岐に渡り、1920年の創業から今まで人々の暮らしとともに歩んできた歴史がある。ただ、実際に行っている事業や技術については、家電製品などのごく一部しか認知されておらず、もっと企業としての三菱電機を広く世に広め、三菱電機に一層興味を持ってもらい、企業価値を向上させたい、という想いのもとにこのプロジェクトが始まった。KA&Aは総合プロデュースと空間デザインを行い、施設のコンセプトを決めるところからこのプロジェクトに参画した。
ネーミング・ロゴデザインの提案
デザインのコンセプトは「MEET/出会う」。ME(私)とME(三菱電機)が出会う場所。METoAというのは、Mitsubishi Electric Touch Of Advancementの頭文字をとり、「三菱電機で未来に触れる」という意味である。
重なり合ったロゴデザインも「出会う」というコンセプトに沿ってつくり上げた。
施設計画
まずは施設に足を踏み入れてもらうための一歩をつくる。私たちが提案したのは1Fにカフェを入れ、物販を行うこと。カフェ運営者の紹介、選定、メニューや価格の方針にも関わり、METoAのイベントとのコラボレーションメニュー開発の提案などを行った。
また、3Fには「東急プラザ銀座」に直結する通路があり、遠くから視認できるビジュアルポイントを設定し、アートをディスプレイすることで、イベントと連動した集客を図った。
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2Fのイベント展示をコアスペースと位置づけ、1FはCafeでの集客、3Fはイベントに連動したもので集客を測る計画。
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路面に面した立地を活かし、1FをCafeにすることで入店のきっかけを作る。
イベントプロデュース
三菱電機の技術をアーティストの目線を通して作品を展示することで、来館者が芸術や文化を感じながら、三菱電機の事業や技術を知ることになる。「見る、聞く、触る」という体験を通して印象強い思い出をつくり、また銀座にきたときにはのぞいてみたいという流れをつくりだす。年4回のイベント実施を提案し、実行することで全事業の展示をすることを決めた。年間のイベントスケジュールから、今後10年間のスケジュールを見通し、また、オープンから1年間に渡り3回のイベントプロデュースを行った。
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オープン時のイベント 『映像と花との美しい出会い。』
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『ものづくりロボットと創るアートの世界』
デザイン提案
総合プロデュースと空間デザインという仕事だった為、相当量の企画書やパースをつくり、模型を製作し、何度も議論を交わした。ELVシャフトの壁のデザインに関しては、「出会う、コラボレーション、重なる」というコンセプトから、ハニカムパネルを2枚重ね、その1枚を90度回転させると、そこには花のような模様が生まれる。これは、技術と技術が掛け合わされる事で、幸せが生まれていくという意味合いを込めており、これが三菱電機のメッセージとも繋がる。
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2F巨大モニターと空間のバランスを検証したスケッチ
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ELVシャフトの壁
総合プロデュースとして、施設のコンセプトづくりから空間デザイン、イベントプロデュースまで、プロジェクトを総合的にデザインすることができ、結果、館内が「出会う」というコンセプトのもと一貫した施設となった。2020年、オリンピックの開催の年には三菱電機は創業100周年を迎える。日本を代表する企業の技術の蓄積、進化し続ける三菱電機のテクノロジーと来場者ひとりひとりの「出会い」がこの銀座で新たな発見と感動をうみ、未来へと繋がっていくことを願う。